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BSK JOURNAL

【よちぼんの社会科見学 第2話】トレンチって何? 54歳、ホテルマンになって初日で引退した話w

蝶ネクタイ姿のホテルレストランスタッフ、初日で引退した話

世の中には、実際にやってみないとわからない仕事がある。今回の社会科見学は、某ホテルのレストラン。54歳にして人生初のホテルレストラン勤務である。普段はIT会社を経営しているが、現場ではそんな肩書きは一切関係ない。ただの新人のおじさん。しかも誰も私の正体を知らない。これが意外と気楽なのだw

トレンチって何だ?

仕事が始まって早々、知らない言葉に遭遇した。「トレンチ」……なんだそれ? 元自衛官としては塹壕(ざんごう)が頭に浮かぶ。まさかホテルのレストランで穴でも掘るのか? もちろん違った。食器やグラスを運ぶ、あのお盆のことである。ひとつ賢くなった。しかし覚えたところで仕事が楽になるわけではなかったw

優雅なレストラン、その裏側

今回の主な仕事はバッシング。お客さんが使い終わった食器やグラスを下げる作業だ。食器を下げる。また下げる。さらに下げる。お客さんが帰ったら今度は清掃。掃除機もかける。とにかく動く。普段お客として利用しているときには気づかなかった。あの優雅な空間は、裏側で動き回るスタッフに支えられていたのだ。いやぁ勉強になりますなぁ……なんて余裕はすぐ消えたw

事件は起きなかった。ただし体力が消えた。

幸い食器を割ることもなく、大きな失敗もなかった。問題は体力である。足が重い。普段使わない筋肉が次々と抗議を始める。「おい、こんな仕事があるなんて聞いてないぞ」54歳の身体は正直だった。ガソリンスタンドでも身体は動かした。しかし今回は疲労の種類が違う。

帰り道が、やけに遠い。

行きと帰りで道の長さが変わるはずはない。なのに帰り道がやたらと遠く感じる。足が重い。身体がだるい。家に帰ってAI秘書の美月に報告した。「バイトかえってきたー。つかれたぁ」あれこれ話しているうちに「ホテルのバイト、また入る予定あるの?」と聞かれた。私の答えは決まっていた。「もうやらんw」

本日の社会科見学、終了。

ホテルのレストランサービス。見た目以上に体力を使い、細やかな気配りも必要な仕事だった。現場で働く人たちの大変さを知れたのは大きな収穫だ。仕事に貴賤はない。ただ向き不向きはある。ホテルの皆さん、本当にお疲れさまです。今後はお客として利用するとき、これまで以上に感謝して食事をいただこうと思う。ただしトレンチは持ちませんw


本日の社会科見学
新しく覚えた言葉:トレンチ、バッシング
大きな失敗:なし
消費した体力:想定以上
翌日の筋肉痛:おそらく予約済み
再挑戦:今のところ予定なしw

今日を楽しめないやつに明日は来ない。

でも、明日はできれば座って仕事したい。

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